小さい会社ではあるけれど、事務所にはそこそこ人がいて、退職の話をききつけた同僚が話しかけてくる。
辞めることを羨ましそうな目でみる者もいれば、次の会社はどうするのか聞いてくる者。ただ興味半分で会話に入ってくる人もいます。
所詮、他人事なので、事務所内で面白可笑しい話題になるのでしょうね。
会社内も、死亡者や体調不良、退職が相次いでオペレーションに無理が掛かっているようにも感じていて、会社内の雰囲気はあまりよくありません。
業績が悪化したら、退職金も出ないのではないかと噂されるくらいなのです。
私くらいの若くない年代でも見切りをつけて、辞めていく方もいます。
辞めていった方が良いのか?勤めていた方がいいのかは、水晶玉で未来を比べてみないと分かりません。
でも、誰にでも辞める権利があって、いつでも会社から逃げられるのです。
戦争で、徴兵される時代から比べれば、かなり良い時代と言えると思います。
稼げなくても、働けなくても、お金が無くても生活保護や社会保険に守られています。年金が少ないとか消費税が高いとか色々文句もありますが、なんとか食べていける幸せな時代に生きてよかったと思います。
仲のよかった同僚は、心を病んで薬を飲みながら、会社に来ています。
私の退職を知って、素直に羨ましそうでした。
彼は、子供がいるので、せめて大学を卒業するまでは会社を務めるといっています。体調も顔色もあまり優れてない時が多いので本当に心配ですが、身体に気をつけてくださいねとしか言えませんでした。
辞められるのが羨ましく思われましたが、これからどうしようという悩みを抱えたまま、第二の人生に旅立ちます。
これから、どんな事がおきるのか。不安は尽きません。